【馬鹿でも暗記・英単熟語ぶちこみ小説】人間失格編Part1

shikkaku1-title 初心者英語

てんで単語が覚えられない私のような英語失格者にオススメの、
努力いらずの英単語暗記勉強法をあみ出しました。

私は、まごう事無く、日本人であります。
だから、カタカナを読むのも「おてのもの」ですし、
初めて耳にした「マジ卍」であっても、「ダッフンダ」であっても、
なんとなく意味は理解出来ちゃうのです。

この天才的な飲み込みの早さでありますが、
しかし外国語(英語)になった途端、てんで機能しなくなっちゃう。

おそらく、皆さんもそうではありませんか?

この学習法では、小説の中に英語をぶちこみ、
さも日本語の様に英語を扱う事で、猛烈な親近感でもって、
あの時覚えた「マジ卍」の様に暗記しちゃおう。

というモノです。
で、ほとんど頭も疲れません。

今回扱う小説は、太宰治の「人間失格」。
とりあえず楽なんで、やってみましょう。

元となる小説

 私は、その男の写真を三葉、見たことがある。
 一葉は、その男の、幼年時代、とでも言うべきであろうか、十歳前後かと推定される頃の写真であって、その子供が大勢の女のひとに取りかこまれ、(それは、その子供の姉たち、妹たち、それから、従姉妹たちかと想像される)庭園の池のほとりに、荒い縞の袴をはいて立ち、首を三十度ほど左に傾け、醜く笑っている写真である。醜く? けれども、鈍い人たち(つまり、美醜などに関心を持たぬ人たち)は、面白くも何とも無いような顔をして、
「可愛い坊ちゃんですね」
 といい加減なお世辞を言っても、まんざら空(から)お世辞に聞えないくらいの、いわば通俗の「可愛らしさ」みたいな影もその子供の笑顔に無いわけではないのだが、しかし、いささかでも、美醜に就いての訓練を経て来たひとなら、ひとめ見てすぐ、
「なんて、いやな子供だ」
 とすこぶる不快そうに呟き、毛虫でも払いのける時のような手つきで、その写真をほうり投げるかも知れない。

ちょいと句動詞をぶち込む

ますは、下記の表にございます「英語の句動詞」を、日本語感覚にしていきましょう。

後に続く小説の文では、ここの「句動詞」に置き換わっています。
「新しい外来語を取り入れる」くらいの気持ちで、ふふ~んって感じで読んでみて下さい。

句動詞発音記号カタカナ読み日本語の意味
taken in/ˈteɪ.kən ɪn/テイコン イン取り囲む, 引き入れる
turned aside/tɜrnd əˈsaɪd/ターンド アサイド傾ける
smiled at/smaɪld æt/スマイルド アット笑いかける
made up/meɪd ʌp/メイド アップでっち上げる, 言う
heard out/hɝd aʊt/ハード アウト最後まで聞く
gone through/ɡɔn θruː/ゴーン スルー経験する, 経る
looked over/lʊkt ˈoʊ.vər/ルックト オーバー見渡す, ざっと見る
murmured out/ˈmɝː.mɚd aʊt/マーマード アウトつぶやく
thrown away/θroʊn əˈweɪ/スローン アウェイ投げ捨てる

 私は、その男の写真を三葉、見たことがある。
 一葉は、その男の、幼年時代、とでも言うべきであろうか、十歳前後かと推定される頃の写真であって、その子供が大勢の女のひとに taken in 、(それは、その子供の姉たち、妹たち、それから、従姉妹たちかと想像される)庭園の池のほとりに、荒い縞の袴をはいて立ち、首を三十度ほど左に turned aside け、醜く smiled at っている写真である。醜く? けれども、鈍い人たち(つまり、美醜などに関心を持たぬ人たち)は、面白くも何とも無いような顔をして、
「可愛い坊ちゃんですね」
 と made up っても、まんざら空(から)お世辞に heard out ないくらいの、いわば通俗の「可愛らしさ」みたいな影もその子供の笑顔に無いわけではないのだが、しかし、いささかでも、美醜に就いての訓練を gone through ひとなら、ひとめ looked over してすぐ、
「なんて、いやな子供だ」
 とすこぶる不快そうに murmured out 、毛虫でも払いのける時のような手つきで、その写真を thrown away かも知れない。

他の動詞もぶち込む

そんな要領で、他の動詞も「日本語に取り入れて」まいりましょう。

動詞発音記号カタカナ読み日本語の意味
seen/siːn/シーン見た
estimated/ˈɛs.təˌmeɪ.tɪd/エスティメイティッド推定された
imagine/ɪˈmædʒ.ɪn/イマジン想像する
stood/stʊd/ストゥッド立った

 私は、その男の写真を三葉、 seen たことがある。
 一葉は、その男の、幼年時代、とでも言うべきであろうか、十歳前後かと estimated される頃の写真であって、その子供が大勢の女のひとに taken in 、(それは、その子供の姉たち、妹たち、それから、従姉妹たちかと imagine される)庭園の池のほとりに、荒い縞の袴をはいて stood 、首を三十度ほど左に turned aside け、醜く smiled at っている写真である。醜く? けれども、鈍い人たち(つまり、美醜などに関心を持たぬ人たち)は、面白くも何とも無いような顔をして、
「可愛い坊ちゃんですね」
 と made up っても、まんざら空(から)お世辞に heard out ないくらいの、いわば通俗の「可愛らしさ」みたいな影もその子供の笑顔に無いわけではないのだが、しかし、いささかでも、美醜に就いての訓練を gone through ひとなら、ひとめ looked over してすぐ、
「なんて、いやな子供だ」
 とすこぶる不快そうに murmured out 、毛虫でも払いのける時のような手つきで、その写真を thrown away かも知れない。

副詞もやっちまう

副詞発音記号カタカナ読み日本語の意味
entirely/ɪnˈtaɪərli/エンタイアリーまんざら、完全に
slightly/ˈslaɪtli/スライトリーいささか、少し
immediately/ɪˈmiːdiətli/イミディアットリーすぐに
extremely/ɪkˈstriːmli/エクストリームリーすこぶる、非常に

 私は、その男の写真を三葉、 seen たことがある。
 一葉は、その男の、幼年時代、とでも言うべきであろうか、十歳前後かと estimated される頃の写真であって、その子供が大勢の女のひとに taken in 、(それは、その子供の姉たち、妹たち、それから、従姉妹たちかと imagine される)庭園の池のほとりに、荒い縞の袴をはいて stood 、首を三十度ほど左に turned aside け、醜く smiled at っている写真である。醜く? けれども、鈍い人たち(つまり、美醜などに関心を持たぬ人たち)は、面白くも何とも無いような顔をして、
「可愛い坊ちゃんですね」
 と made up っても、 entirely 空(から)お世辞に heard out ないくらいの、いわば通俗の「可愛らしさ」みたいな影もその子供の笑顔に無いわけではないのだが、しかし、slightly でも、美醜に就いての訓練を gone through ひとなら、ひとめ looked over して immediately
「なんて、いやな子供だ」
 と extremely 不快そうに murmured out 、毛虫でも払いのける時のような手つきで、その写真を thrown away かも知れない。

形容詞もやっちまう

形容詞発音記号カタカナ読み日本語の意味
ugly/ˈʌɡli/アグリー醜い
dull/dʌl/ダル鈍い
unpleasant/ʌnˈplɛzənt/アンプレザント不快そう

 私は、その男の写真を三葉、 seen たことがある。
 一葉は、その男の、幼年時代、とでも言うべきであろうか、十歳前後かと estimated される頃の写真であって、その子供が大勢の女のひとに taken in 、(それは、その子供の姉たち、妹たち、それから、従姉妹たちかと imagine される)庭園の池のほとりに、荒い縞の袴をはいて stood 、首を三十度ほど左に turned aside け、 smiled at ugly
っている写真である。 ugly? けれども、 dull い人たち(つまり、美醜などに関心を持たぬ人たち)は、面白くも何とも無いような顔をして、
「可愛い坊ちゃんですね」
と made up っても、 entirely 空(から)お世辞に heard out ないくらいの、いわば通俗の「可愛らしさ」みたいな影もその子供の笑顔に無いわけではないのだが、しかし、 slightly でも、美醜に就いての訓練を gone through ひとなら、ひとめ looked over して immediately 、
「なんて、いやな子供だ」
と extremely uncomfortable そうに murmured out 、毛虫でも払いのける時のような手つきで、その写真を thrown away かも知れない。

名詞ずどーん

数は多いですが、みなさん既にご存じの簡単な単語が多いので、
なんてこたぁありません。

名詞発音記号カタカナ読み日本語の意味
man/mæn/マン男性、男
photo/ˈfoʊtoʊ/フォト写真
childhood/ˈtʃaɪldˌhʊd/チャイルドフッド幼年時代
child/tʃaɪld/チャイルド子供
woman/ˈwɪmɪn/ウィメン女性、女
sisters/ˈsɪstərz/シスターズ姉たち
younger sisters/ˈjʌŋɡər ˈsɪstərz/ヤンガー シスターズ妹たち
cousins/ˈkʌzənz/カズンズ従姉妹たち
garden/ˈɡɑːrdən/ガーデン庭園
pond/pɑnd/ポンド
hakama/hɑːkɑːmə/ハカマ
thirty degrees/ˈθɜːrti dɪˈɡriːz/サーティー ディグリーズ三十度(温度や角度の単位)
face/feɪs/フェイス
boy/bɔɪ/ボーイ少年、坊ちゃん
smile/smaɪl/スマイル笑顔
people/ˈpipəl/ピープル人々、複数の人
hand/hænd/ハンド
gesture/ˈdʒɛstʃər/ジェスチャー手つき、身振り
caterpillar/ˈkætərˌpɪlər/キャタピラー毛虫

 私は、その manphoto を三葉、 seen たことがある。
 一葉は、その man の、childhood 、とでも言うべきであろうか、十歳前後かと estimated される頃の photo であって、その child が大勢の woman に taken in 、(それは、その childsistersyounger sisters 、それから、cousins かと imagine される)gardenpond のほとりに、荒い縞の hakama をはいて stood 、首を thirty degrees ほど左に turned aside け、 smiled at ugly っている photo である。 ugly? けれども、 dull い people (つまり、美醜などに関心を持たぬ people )は、面白くも何とも無いような face をして、
「可愛い boy ですね」
と made up っても、 entirely 空(から)お世辞に heard out ないくらいの、いわば通俗の「可愛らしさ」みたいな影もその childsmile に無いわけではないのだが、しかし、 slightly でも、美醜に就いての訓練を gone through ひとなら、ひとめ looked over して immediately 、
「なんて、いやな child だ」
と extremely uncomfortable そうに murmured out 、hand で毛虫でも払いのける時のような gesture で、その photo を thrown away かも知れない。

接続語どん

接続語発音記号カタカナ読み日本語の意味
but/bʌt/バットしかし

 私は、その man の photo を三葉、 seen たことがある。
 一葉は、その man の、childhood 、とでも言うべきであろうか、十歳前後かと estimated される頃の photo であって、その child が大勢の woman に taken in 、(それは、その child の sisters 、younger sisters 、それから、cousins かと imagine される)garden の pond のほとりに、荒い縞の hakama をはいて stood 、首を thirty degrees ほど左に turned aside け、 smiled at ugly っている photo である。 ugly? but 、 dull い people (つまり、美醜などに関心を持たぬ people )は、面白くも何とも無いような face をして、
「可愛い boy ですね」
と made up っても、 entirely 空(から)お世辞に heard out ないくらいの、いわば通俗の「可愛らしさ」みたいな影もその child の smile に無いわけではないのだが、 but 、 slightly でも、美醜に就いての訓練を gone through ひとなら、ひとめ looked over して immediately 、
「なんて、いやな child だ」
と extremely uncomfortable そうに murmured out 、hand で毛虫でも払いのける時のような gesture で、その photo を thrown away かも知れない。

全文まるまる英語

参考までに、全部英語に訳してみました。
めんどくさいと思いますので、別に、ここは読まなくてもいいです。

以下の文では、紹介していない単語があったり、文法、語順が英語バージョンです。
全部を理解するのは大変だと思いますが、
ここまでで覚えてしまった「日本語みたいな英語」が頭ん中にあるので、
ワリとイメージ出来ちゃうのではないでしょうか?


I have seen the man’s photo three times.
One of them is a photo from the man’s childhood, which could be said to be when he was around ten years old, estimated at that time. In this photo, the child is taken in by a large group of women, which are imagined to be his sisters, younger sisters, and cousins. The child is standing by the garden pond, wearing a rough striped hakama, with his neck turned aside about thirty degrees to the left, and smiling at ugly. Ugly? But dull people—those who have no interest in beauty or ugliness—look at the face with an expression that seems neither interesting nor anything else.
“He’s such a cute boy,”

they might say, made up, but even the most common “cuteness” seems to be absent from that child’s smile.
But, slightly, for those who have gone through training in beauty and ugliness, just one look is enough, and immediately they might murmur,
“What an unpleasant child,”

extremely uncomfortable, and with a gesture like brushing away a caterpillar, they might throw the photo away.

最後に

いかがでしたでしょうか?

他の小説でも、ぶちこんでおりますので、
試しに観てって下さい。

【この続き】
人間失格編Part2

【他の小説のやつ】
吾輩は猫である編Part1

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