さて、前回に引き続き、太宰治の日本語の小説「人間失格」の中に、
ガシャンガシャンと英語をぶち込んでおります。
これは、いかんともしがたい、絶望的な私の暗記力を
スマートにサポートしてくれる学習方法でございます。
ある日いきなり、「目次」を「アジェンダ」と呼びだした
意識高めのお友達。
そんなアイツに「話を合わせる」ような感覚で、
「なんか変な語彙を使いだしてんな。」
って聞いてたら、いつの間にか自分も覚えちゃった。
の英語学習です。
ちょっと説明しきれてない感じですが、
「一見にしかず」って事で、とりあえず先を読んでみて下さい。
また、このコンテンツは、Part1からじゃなくても全然良いので
一期一会でどうぞ宜しくお願い致します。
元となる小説
第二葉の写真の顔は、これはまた、びっくりするくらいひどく変貌していた。学生の姿である。高等学校時代の写真か、大学時代の写真か、はっきりしないけれども、とにかく、おそろしく美貌の学生である。しかし、これもまた、不思議にも、生きている人間の感じはしなかった。学生服を着て、胸のポケットから白いハンケチを覗かせ、籐椅子(とういす)に腰かけて足を組み、そうして、やはり、笑っている。こんどの笑顔は、皺くちゃの猿の笑いでなく、かなり巧みな微笑になってはいるが、しかし、人間の笑いと、どこやら違う。血の重さ、とでも言おうか、生命(いのち)の渋さ、とでも言おうか、そのような充実感は少しも無く、それこそ、鳥のようではなく、羽毛のように軽く、ただ白紙一枚、そうして、笑っている。つまり、一から十まで造り物の感じなのである。キザと言っても足りない。軽薄と言っても足りない。ニヤケと言っても足りない。おしゃれと言っても、もちろん足りない。しかも、よく見ていると、やはりこの美貌の学生にも、どこか怪談じみた気味悪いものが感ぜられて来るのである。私はこれまで、こんな不思議な美貌の青年を見た事が、いちども無かった。
ちょいと句動詞をぶち込む
ますは、下記の表にございます「英語の句動詞」を、日本語感覚にしていきましょう。
後に続く小説の文では、ここの「句動詞」に置き換わっています。
「新しい外来語を取り入れる」くらいの気持ちで、ふふ~んって感じで読んでみて下さい。
句動詞 | 発音記号 | カタカナ読み | 日本語の意味 |
show up | /ʃoʊ ʌp/ | ショウ アップ | 現れる、姿を見せる |
sit down | /sɪt daʊn/ | シット ダウン | 腰をかける、座る |
come up | /kʌm ʌp/ | カム アップ | 生じる、現れる |
come across | /kʌm əˈkrɔːs/ | カム アクロス | 偶然出会う、見かける |
第二葉の写真の顔は、これはまた、びっくりするくらいひどく変貌していた。学生の姿である。高等学校時代の写真か、大学時代の写真か、はっきりしないけれども、とにかく、おそろしく美貌の学生である。しかし、これもまた、不思議にも、生きている人間の感じはしなかった。学生服を着て、胸のポケットから白いハンケチを showed up させ、籐椅子(とういす)に sat down して足を組み、そうして、やはり、笑っている。こんどの笑顔は、皺くちゃの猿の笑いでなく、かなり巧みな微笑になってはいるが、しかし、人間の笑いと、どこやら違う。血の重さ、とでも言おうか、生命(いのち)の渋さ、とでも言おうか、そのような充実感は少しも無く、それこそ、鳥のようではなく、羽毛のように軽く、ただ白紙一枚、そうして、笑っている。つまり、一から十まで造り物の感じなのである。キザと言っても足りない。軽薄と言っても足りない。ニヤケと言っても足りない。おしゃれと言っても、もちろん足りない。しかも、よく見ていると、やはりこの美貌の学生にも、どこか怪談じみた気味悪いものが came up して来るのである。私はこれまで、こんな不思議な美貌の青年を came across した事が、いちども無かった。
他の動詞もぶち込む
そんな要領で、他の動詞も「日本語に取り入れて」まいりましょう。
動詞 | 発音記号 | カタカナ読み | 日本語の意味 |
change | /tʃeɪndʒ/ | チェインジ | 変貌する |
didn’t feel | /ˈdɪdnt fiːl/ | ディドゥント フィール | 感じなかった |
wear | /wɛər/ | ウェア | 着る |
smile | /smaɪl/ | スマイル | 笑う |
didn’t exist | /ˈdɪdnt ɪɡˈzɪst/ | ディドゥント イグジスト | 存在しなかった |
look | /lʊk/ | ルック | 見る |
didn’t have | /ˈdɪdnt hæv/ | ディドゥント ハヴ | 持たなかった、経験しなかった |
第二葉の写真の顔は、これはまた、びっくりするくらいひどく changed していた。学生の姿である。高等学校時代の写真か、大学時代の写真か、はっきりしないけれども、とにかく、おそろしく美貌の学生である。しかし、これもまた、不思議にも、生きている人間の感じは didn’t feel 。学生服を wear して、胸のポケットから白いハンケチを showed up させ、籐椅子(とういす)に sat down して足を組み、そうして、やはり、smiling っている。こんどの笑顔は、皺くちゃの猿の笑いでなく、かなり巧みな微笑になってはいるが、しかし、人間の笑いと、どこやら違う。血の重さ、とでも言おうか、生命(いのち)の渋さ、とでも言おうか、そのような充実感は少しも didn’t exist 、それこそ、鳥のようではなく、羽毛のように軽く、ただ白紙一枚、そうして、smiling っている。つまり、一から十まで造り物の感じなのである。キザと言っても足りない。軽薄と言っても足りない。ニヤケと言っても足りない。おしゃれと言っても、もちろん足りない。しかも、よく looking っていると、やはりこの美貌の学生にも、どこか怪談じみた気味悪いものが came up して来るのである。私はこれまで、こんな不思議な美貌の青年を came across した事が、いちども didn’t have 。
副詞もやっちまう
副詞 | 発音記号 | カタカナ読み | 日本語の意味 |
astonishingly | /əˈstɒnɪʃɪŋli/ | アストニッシングリー | 驚くほどに |
clearly | /ˈklɪərli/ | クリアリー | はっきりと |
strangely | /streɪndʒli/ | ストレンジリー | 不思議に |
fairly | /ˈfeərli/ | フェアリー | かなり、相当に |
lightly | /ˈlaɪtli/ | ライトリー | 軽く |
certainly | /ˈsɜːtnli/ | サートゥンリー | 確かに |
closely | /ˈkləʊsli/ | クローズリー | じっくりと |
第二葉の写真の顔は、これはまた、 astonishingly ひどく changed していた。学生の姿である。高等学校時代の写真か、大学時代の写真か、 clearly しないけれども、とにかく、おそろしく美貌の学生である。しかし、これもまた、 strangely 生きている人間の感じは didn’t feel 。学生服を wear して、胸のポケットから白いハンケチを showed up させ、籐椅子(とういす)に sat down して足を組み、そうして、やはり、 smiling っている。こんどの笑顔は、皺くちゃの猿の笑いでなく、 fairly 巧みな微笑になってはいるが、しかし、人間の笑いと、どこやら違う。血の重さ、とでも言おうか、生命(いのち)の渋さ、とでも言おうか、そのような充実感は少しも didn’t exist 、それこそ、鳥のようではなく、羽毛のように lightly 、ただ白紙一枚、そうして、 smiling っている。つまり、一から十まで造り物の感じなのである。キザと言っても足りない。軽薄と言っても足りない。ニヤケと言っても足りない。おしゃれと言っても、 certainly 足りない。しかも、 closely looking っていると、やはりこの美貌の学生にも、どこか怪談じみた気味悪いものが came up して来るのである。私はこれまで、こんな不思議な美貌の青年を came across した事が、いちども didn’t have 。
形容詞もやっちまう
形容詞 | 発音記号 | カタカナ読み | 日本語の意味 |
beautiful | /ˈbjuː.tɪ.fəl/ | ビューティフル | 美しい |
skillful | /ˈskɪl.fəl/ | スキルフル | 巧みな |
heavy | /ˈhɛvi/ | ヘビー | 重い |
bitter | /ˈbɪt.ər/ | ビター | 渋い |
artificial | /ˌɑː.tɪˈfɪʃ.əl/ | アーティフィシャル | 人工の |
superficial | /ˌsuː.pəˈfɪʃ.əl/ | スーペリシャル | 表面的な |
silly | /ˈsɪli/ | シリー | ばかげた |
stylish | /ˈstaɪ.lɪʃ/ | スタイリッシュ | おしゃれな |
creepy | /ˈkriː.pi/ | クリーピー | 気味悪い |
strange | /streɪndʒ/ | ストレンジ | 妙な |
第二葉の写真の顔は、これはまた、 astonishingly ひどく changed していた。学生の姿である。高等学校時代の写真か、大学時代の写真か、 clearly しないけれども、とにかく、おそろしく beautiful な学生である。しかし、これもまた、 strangely 生きている人間の感じは didn’t feel 。学生服を wear して、胸のポケットから白いハンケチを showed up させ、籐椅子(とういす)に sat down して足を組み、そうして、やはり、 smiling っている。こんどの笑顔は、皺くちゃの猿の笑いでなく、 fairly skillful な微笑になってはいるが、しかし、人間の笑いと、どこやら違う。血の heavy さ、とでも言おうか、生命(いのち)の bitter さ、とでも言おうか、そのような充実感は少しも didn’t exist 、それこそ、鳥のようではなく、羽毛のように lightly 、ただ白紙一枚、そうして、 smiling っている。つまり、一から十まで artificial な感じなのである。キザと言っても足りない。 superficial と言っても足りない。 silly と言っても足りない。 stylish と言っても、 certainly 足りない。しかも、 closely looking っていると、やはりこの beautiful な学生にも、どこか怪談じみた creepy なものが came up して来るのである。私はこれまで、こんな strange な美貌の青年を came across した事が、いちども didn’t have 。
名詞ずどーん
数は多いですが、みなさん既にご存じの簡単な単語が多いので、
なんてこたぁありません。
名詞 | 発音記号 | カタカナ読み | 日本語の意味 |
photo | /ˈfoʊ.t̬oʊ/ | フォト | 写真 |
face | /feɪs/ | フェイス | 顔 |
student | /ˈstuː.dənt/ | スチューデント | 学生 |
human | /ˈhjuː.mən/ | ヒューマン | 人間 |
feeling | /ˈfiː.lɪŋ/ | フィーリング | 感じ |
uniform | /ˈjuː.nɪ.fɔːrm/ | ユニフォーム | 学生服 |
/ˈpɒk.ɪt/ | ポケット | ポケット | |
handkerchief | /ˈhæŋ.kɚ.tʃɪf/ | ハンカチーフ | ハンカチ |
chair | /tʃɛr/ | チェア | 椅子 |
smile | /smaɪl/ | スマイル | 笑顔 |
laugh | /læf/ | ラフ | 笑い |
blood | /blʌd/ | ブラッド | 血 |
life | /laɪf/ | ライフ | 生命 |
bird | /bɜːrd/ | バード | 鳥 |
feather | /ˈfɛð.ər/ | フェザー | 羽 |
paper | /ˈpeɪ.pər/ | ペーパー | 紙 |
youth | /juːθ/ | ユース | 青年 |
第二葉の photo の face は、これはまた、 astonishingly ひどく changed していた。student の姿である。高等学校時代の photo か、大学時代の photo か、 clearly しないけれども、とにかく、おそろしく beautiful な student である。しかし、これもまた、 strangely 生きている human の feeling は didn’t feel 。student’s uniform を wear して、胸の pocket から白い handkerchief を showed up させ、籐椅子(とういす)に sat down して足を組み、そうして、やはり、 smiling っている。こんどの smile は、皺くちゃの猿の laugh でなく、 fairly skillful な smile になってはいるが、しかし、human の laugh と、どこやら違う。blood の heavy さ、とでも言おうか、life の bitter さ、とでも言おうか、そのような充実感は少しも didn’t exist 、それこそ、bird のようではなく、feather のように lightly 、ただ白 paper 一枚、そうして、 smiling っている。つまり、一から十まで artificial な feeling なのである。キザと言っても足りない。 superficial と言っても足りない。 silly と言っても足りない。 stylish と言っても、 certainly 足りない。しかも、 closely looking っていると、やはりこの beautiful な student にも、どこか怪談じみた creepy なものが came up して来るのである。私はこれまで、こんな strange な美貌の youth を came across した事が、いちども didn’t have 。
接続語どん
接続語 | 発音記号 | カタカナ読み | 日本語の意味 |
anyway | /ˈɛn.i.weɪ/ | エニウェイ | とにかく、いずれにせよ |
after all | /ˈæftər ɔːl/ | アフター オール | 結局、やはり |
but | /bʌt/ | バット | しかし |
in other words | /ɪn ˈʌðər wɜrdz/ | イン・アザー・ワーズ | つまり、言い換えれば |
第二葉の photo の face は、これはまた、 astonishingly ひどく changed していた。student の姿である。高等学校時代の photo か、大学時代の photo か、 clearly しないけれども、 anyway 、おそろしく beautiful な student である。しかし、これもまた、 strangely 生きている human の feeling は didn’t feel 。student’s uniform を wear して、胸の pocket から白い handkerchief を showed up させ、籐椅子(とういす)に sat down して足を組み、そうして、 after all 、 smiling っている。こんどの smile は、皺くちゃの猿の laugh でなく、 fairly skillful な smile になってはいるが、 but 、human の laugh と、どこやら違う。blood の heavy さ、とでも言おうか、life の bitter さ、とでも言おうか、そのような充実感は少しも didn’t exist 、それこそ、bird のようではなく、feather のように lightly 、ただ白 paper 一枚、そうして、 smiling っている。 in other words 、一から十まで artificial な feeling なのである。キザと言っても足りない。 superficial と言っても足りない。 silly と言っても足りない。 stylish と言っても、 certainly 足りない。しかも、 closely looking っていると、やはりこの beautiful な student にも、どこか怪談じみた creepy なものが came up して来るのである。私はこれまで、こんな strange な美貌の youth を came across した事が、いちども didn’t have 。
全文まるまる英語
参考までに、全部英語に訳してみました。
めんどくさいと思いますので、別に、ここは読まなくてもいいです。
以下の文では、紹介していない単語があったり、文法、語順が英語バージョンです。
全部を理解するのは大変だと思いますが、
ここまでで覚えてしまった「日本語みたいな英語」が頭ん中にあるので、
ワリとイメージ出来ちゃうのではないでしょうか?
The face of the photo on the second leaf had astonishingly changed drastically. It shows a student. I can’t clearly tell whether it’s a photo from high school or from university, but anyway, it is an incredibly beautiful student. However, this also strangely doesn’t convey any human feeling. Wearing the student’s uniform, she showed a white handkerchief from her pocket, sat down in a rattan chair, crossed her legs, and after all, she was smiling. This smile is not the wrinkled laugh of a monkey; instead, it has become a fairly skillful smile, but it is different from a human laugh in some way. One might say it lacks the heaviness of blood or the bitterness of life; that sense of fulfillment simply didn’t exist. It was not like a bird, but lightly like a feather, just smiling like a single sheet of white paper. In other words, it is an artificial feeling from beginning to end. It is not just pretentious; superficial doesn’t quite capture it either. Silly doesn’t suffice, and stylish certainly doesn’t cover it. Moreover, when closely looking, there arises a creepy quality about this beautiful student as well. I have never come across such a strange and beautiful youth before.
最後に
よろしければ、他のも見てみて下さい。
【前回の】
人間失格編Part1
【次回の】
人間失格編Part3
【他の小説のやつ】
吾輩は猫である編Part1
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