マレーシアのペナン島に、芸術すぎて世界遺産に登録されたジョージタウンという街があるのですが、
その街にある「上下さかさま博物館」たる所へ行ってきたので、
その中の様子をご紹介さずかります。
この博物館、名前の通り、天と地が「さかさま」です。
基本的に、見上げるようにして逆さに吊るし上げられた「家具」やら「建築設備」やら
とにかく、欠陥住宅をみて回るのですが、
しばらくそうしていると、脳みそがバグります。
写真であれば、まだ丁度よい塩梅で楽しめるかと思いますが、
出来る事なら現地に行って、頭バグらせていただきたく思います。
つってもなかなか難しいと思いますので、
とりあえず、ご紹介してまいりますね。
基本情報
所在地: 45, Lebuh Kimberley, George Town, 10100, Penang, Malaysia
営業時間: 毎日 9:00 AM ~ 6:30 PM
入場料: 大人 RM36(約1200円)、子供(5~12歳)RM26(約850円)
写真撮影はOKで、それどころかスタッフが積極的に促してきます。
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外観はこんな感じ。
周りの建物と比べても、そんな巨大には見えないので、少々発見しにくいかもしれません。
でも入ってみると、そんな狭い感じもしないので、建物は奥に長ーいのでしょう。
よく見ると、上部に自転車が吊るされてあるのが、印象的です。
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受付の様子です。
早速、いたるところの文字が上下逆さになっております。
一発、かましてきているのです。
スタッフの9割は中国系ですが、ここマレーシアの土地柄、英語も通じると思います。
僕は英語も苦手なので、どっちにしろ話になりませんが。
靴を下駄箱にしまい、画像に見える、突き当りの茶色いカーテンから入場します。
1F リビング
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潜入した先は、ご家庭の住処をイメージした、上下逆さの欠陥住宅です。
家具から、電化製品から、壁掛け絵画から、全てがひっくり返っています。
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無人の食卓に、手付かずのまま残された朝食。
なにか事件めいたものを連想せずにはいられませんが、
ここは、そういった趣旨ではないので、余計な事は考えないで下さい。
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食卓の足元には、謎の床エアコン。
これは事件の匂いがしますか?
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ソファーがあって、テーブルにはちゃんとお菓子がへばりついています。
しかし!?
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暖炉のわきの、うっかり見逃してしまいそうな棚ですが、
「さかさま」にはなっていない、「従業員の飲み物」らしき物体があります。
ここまで粗をつついていたらキリがないし、人間的にも良くない感じがするので、
ここは、そっとしておきましょう。
キッチン
続いて、リビングの隣の部屋はキッチンでした。
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「さあ見ろ!」と言わんばかりにオープンしている冷蔵庫を、僭越ながら覗いてみると、
コーラだとかその類の飲み物ばっかでした。
野菜を摂取する前に、そっちの甘い炭酸飲料を減らす方が、体にとってはいいのですが、
それはまた、別のハナシ。
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キッチンと同じスペースに、ピアノあり。
一回り小さめのピアノなので、庶民の背伸び感があります。
子供部屋
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子供部屋には、ぬいぐるみが多数あるものの、棚には男の子が好きそうなフィギュアも並べられてあって、
子供の性別に関しては、分からずじまいでした。
すみません。
この部屋には、1組の中国人観光客カップルが、長々と居座っており、
ほんとーに長々と居座っており、
異常性を感じました。それは、恐ろしい事です。
大人部屋
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マレー系のスタッフの方が掃除をしていたのですが、
超絶に家政婦っぽいです。
しかし改まって考えると、営業時間中に掃除をしているあたりが、
日本とは違う、異文化の価値観を感じます。
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逆さにしてあるおかげか、埃一つ無い完璧ベッド。
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窓の外に見える景色が、「背伸びしてる」感じがして鼻につきます。
ランドリーとバスルーム
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ここは脱衣所とバスルームのようです。
乱雑に散らかされたボトルの数々が、生活感を演出していて良いです。
ただ、「洗濯機に収まりきらない衣類」なんかは、
どう考えたってやり過ぎです。
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トイレットペーパーの「だらーん」の部分も、
ちゃんと床というか、天井というかの方に垂れています。
横90度の部屋
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この部屋は、これまでとちょっと違って、
「上下さかさま」ではなく、壁が床になっています。
画像は、真横から撮ったものです。
ちなみに、この麻雀は、4人中3人がテンパイ、
そのうち1人は国士無双のテンパイでした。
2F 逆ジョージタウンの街並み
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2Fは、1Fのご家庭テイストとは異なり、「街の感じを逆さに再現」したヤツです。
画像の右上の辺りに、オレンジ色した果物みたいなのが置かれていますが、
これは逆さにすると落っこちるはずのモノなので、
あからさまに間違っていますよね?
これは、ハッキリとダメな部分です。
情状酌量の余地はないです。
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「壁が剥がれ落ちてる風の絵」なんかは、いいカッコしないで、ちゃんと描かれています。
この街のリアル劇画アートを観て回っていても、いたる所の壁が剥がれ落ちています。
悪く言えばオンボロですが、僕はそれに情緒を感じるので、出来るだけ直さないで、そのままでいてもらいたいです。
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これもそう。
リアルな生活を切り取っています。あっぱれ。
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これは露店を表現したものですが、やっぱりオレンジ色のダメなヤツが目につきますね。
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お店の中にもあがる事が出来まして、
この画像は、そこで天井(床)の激写ショットです。
これらドリアンとベリーは、勿論つくりものですが、結構リアリティありますよね?
ちなみに、ドリアンの「ドリ」とは、マレー語で「棘」という意味です。
全然、関係ない話ですけど。
3F 斜め45度の部屋
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2階を見終えて、「これで終わりかな?」と思ったら、
まだ、ちょっとだけ続きがありました。
このビリヤード台は並行なのですが、他が全部斜めになっている部屋です。
勿論、部屋への入場は可能なので入ってみたのですが、
45度って意外ときつい勾配で、
頭の中の真っすぐが45度になっちゃうので、バランスが取れなくなってコケました。
部屋にはちゃんと、コケれる用に、下流の方にソファーが設置してありますので、
思う存分コケてみて欲しいです。
1F 出口
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1Fに戻り、出口の方へ行くと、
「おみやげコーナー」兼「ちょっとしたカフェ」があります。
やはりマネキンが逆さに吊るされてあって、多少、下品な感じもします。
カフェのメニューの文字も、案の定「さかさま」です。
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さっきの部屋を抜けると、こんな感じの「ゆったりスペース」があります。
壁には、観光客の「想いの丈」みたいな紙が貼りつけてあるのですが、
その文字は、本当に色々な種類の文字で、
「世界中で愛されている博物館なんだな」と、しみじみ感じさせられます。
この部屋のテレビは「逆さ」ではなく、通常通りに設置されていて、
「ようやく、現実に戻ってきたのだな」という感じです。
最後に
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申し忘れていましたが、
下駄箱の数字も「さかさま」です。
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