【馬鹿でも暗記・マレー語ぶちこみ小説】吾輩は猫である編Part2

malay-neko2-title マレー語学習

前回に引き続き、夏目漱石の小説「吾輩は猫である」に、
マレー語をぶち込んでいきます。

野球好きでもないのに「ヌートバー」の名を覚えてしまったように、
マレー語好きでなくても、マレー語の語彙を増やす事が出来るでしょう。

このコンテンツは、Part1からじゃなくても全然良いので
リラックスして、ガムでもクチャクチャしながら読んでみて下さい。

元となる小説

 ふと気が付いて見ると書生はいない。たくさんおった兄弟が一ぴきも見えぬ。肝心の母親さえ姿を隠してしまった。その上今までの所とは違って無暗(むやみ)に明るい。眼を明いていられぬくらいだ。はてな何でも容子(ようす)がおかしいと、のそのそ這い出して見ると非常に痛い。吾輩は藁の上から急に笹原の中へ棄てられたのである。
 ようやくの思いで笹原を這い出すと向うに大きな池がある。吾輩は池の前に坐ってどうしたらよかろうと考えて見た。別にこれという分別も出ない。しばらくして泣いたら書生がまた迎に来てくれるかと考え付いた。ニャー、ニャーと試みにやって見たが誰も来ない。そのうち池の上をさらさらと風が渡って日が暮れかかる。腹が非常に減って来た。泣きたくても声が出ない。仕方がない、何でもよいから食物のある所まであるこうと決心をしてそろりそろりと池を左に廻り始めた。どうも非常に苦しい。そこを我慢して無理やりに這って行くとようやくの事で何となく人間臭い所へ出た。ここへ入ったら、どうにかなると思って竹垣の崩れた穴から、とある邸内にもぐり込んだ。

動詞をぶち込む

ますは、下記の表にございます「マレー語の動詞」を、日本語感覚でぶち込んでまいります。

後に続く小説の文では、ここの「動詞」に置き換わっています。
ふふ~んって感じで読んでみて下さい。

マレー語の動詞自体は、現在形・過去形・未来形で変化しません。
過去の出来事を表す場合でも、動詞の形は変わらず、時間を示す単語や文脈で過去形を示します。

動詞発音記号カタカナ読み日本語の意味
lihat/li.hat/リハット見る
nampak/nam.pak/ナンパク見える
sembunyi/sem.bu.nyi/センブニ隠れる
buka/bu.ka/ブカ開ける、開く
merangkak/mə.rang.kak/ムランカッ這う
buang/bu.aŋ/ブアン捨てる
fikir/fi.kir/フィキル考える
terbenam/tər-bə-nam/テルベナム沈む、没する
keluar/kə.lu.ar/クルアル出る
jalan/ʤa.lan/ジャラン歩く
pusing/pu.siŋ/プシン回る
masuk/ma.suk/マスック入る

 ふと気が付いて lihat 書生はいない。たくさんおった兄弟が一ぴきも nampak ぬ。肝心の母親さえ姿を sembunyi してしまった。その上今までの所とは違って無暗(むやみ)に明るい。眼を buka ていられぬくらいだ。はてな何でも容子(ようす)がおかしいと、のそのそ merangkak 出して lihat 非常に痛い。吾輩は藁の上から急に笹原の中へ buang られたのである。
 ようやくの思いで笹原を merangkak 出すと向うに大きな池がある。吾輩は池の前に坐ってどうしたらよかろうと fikir てみた。別にこれという分別も出ない。しばらくして泣いたら書生がまた迎に来てくれるかと fikir 付いた。ニャー、ニャーと試みにやってみたが誰も来ない。そのうち池の上をさらさらと風が渡って日が terbenam かかる。腹が非常に減ってきた。泣きたくても声が keluar ない。仕方がない、何でもよいから食物のある所まで jalan と決心をしてそろりそろりと池を左に pusing 始めた。どうも非常に苦しい。そこを我慢して無理やりに merangkak って行くとようやくの事で何となく人間臭い所へ keluar 。ここへ masuk ったら、どうにかなると思って竹垣の崩れた穴から、とある邸内にもぐり込んだ。

【ワンポイント】
lihat は「意識的に見る」動作で、「見る」行為そのものに焦点があります。
lihat に相当するのは、英語の「to look」または「to see」です。

nampak は「自然に見える」「偶然目に入る」場合に使われ、無意識に何かが視界に入ってくる状況を表します。
nampak に相当するのは、英語の「to notice」や「to catch sight of」です。

副詞もやっちまう

副詞発音記号カタカナ読み日本語の意味
tiba-tiba/ti.ba-ti.ba/ティバティバ突然、急に
terang-terangan/tə.raŋ-tə.raŋ.an/テランテランガン明らかに、非常に明るい
sangat/saŋat/サンガットとても、非常に
perlahan-lahan/pər.la.han-la.han/プルラハンラハンゆっくりと、そろりそろり
hampir/ham-pir/ハンピルほとんど、もう少しで

 tiba-tiba 気が付いて lihat 書生はいない。たくさんおった兄弟が一ぴきも nampak ぬ。肝心の母親さえ姿を sembunyi してしまった。その上今までの所とは違って terang-terangan に明るい。眼を buka ていられぬくらいだ。はてな何でも容子(ようす)がおかしいと、のそのそ merangkak 出して lihat sangat 痛い。吾輩は藁の上から急に笹原の中へ buang られたのである。
 ようやくの思いで笹原を merangkak 出すと向うに大きな池がある。吾輩は池の前に坐ってどうしたらよかろうと fikir てみた。別にこれという分別も出ない。しばらくして泣いたら書生がまた迎に来てくれるかと fikir 付いた。ニャー、ニャーと試みにやってみたが誰も来ない。そのうち池の上を perlahan-lahan と風が渡って日が hampir terbenam する。腹が sangat 減ってきた。泣きたくても声が keluar ない。仕方がない、何でもよいから食物のある所まで jalan と決心をして perlahan-lahan と池を左に pusing 始めた。どうも sangat 苦しい。そこを我慢して無理やりに merangkak って行くとようやくの事で何となく人間臭い所へ keluar 。ここへ masuk ったら、どうにかなると思って竹垣の崩れた穴から、とある邸内にもぐり込んだ。

名詞どーん

名詞発音記号カタカナ読み日本語の意味
pelajar/pəˈla.dʒar/ペラジャール学生、書生
adik-beradik/a.dik.bə.ra.dik/アディク・ベラディク兄弟
ibu/ibu/イブ
tempat/ˈtɛm.pat/テンパット場所
mata/ˈma.ta/マタ
keadaan/kə.a.da.an/ケアダアン状態
jerami/ʤəˈra.mi/ジェラミ
bambu/ˈbam.bu/バンブー竹林
kolam/koˈlam/コラム
pertimbangan/pər.tim.baŋ.an/プルティンバンガン分別
angin/ˈaŋin/アンギン
matahari/ma.taˈha.ri/マタハリ太陽
perut/pəˈrut/プルット
suara/swaˈra/スワラ
makanan/maˈka.nan/マカナン食べ物
bau manusia/bau ma.nusia/バウ・マヌシア人間臭い
bambu lubang/ˈbam.bu ˈlu.baŋ/バンブー・ルバン竹の穴
rumah/ˈru.maʔ/ルマ

 tiba-tiba 気が付いて lihat pelajar はいない。たくさんおった adik-beradik が一ぴきも nampak ぬ。肝心の ibu さえ姿を sembunyi してしまった。その上今までの tempat とは違って terang-terangan に明るい。matabuka ていられぬくらいだ。はてな何でも keadaan がおかしいと、のそのそ merangkak 出して lihat sangat 痛い。吾輩は jerami の上から急に bambu の中へ buang られたのである。
 ようやくの思いで bambumerangkak 出すと向うに大きな kolam がある。吾輩は kolam の前に坐ってどうしたらよかろうと fikir てみた。別にこれという pertimbangan も出ない。しばらくして泣いたら pelajar がまた迎に来てくれるかと fikir 付いた。ニャー、ニャーと試みにやってみたが誰も来ない。そのうち kolam の上を perlahan-lahanangin が渡って matahari が hampir terbenam する。perutsangat 減ってきた。泣きたくても suarakeluar ない。仕方がない、何でもよいから makanan のある tempat まで jalan と決心をして perlahan-lahankolam を左に pusing 始めた。どうも sangat 苦しい。そこを我慢して無理やりに merangkak って行くとようやくの事で何となく bau manusia そうな tempatkeluar 。ここへ masuk ったら、どうにかなると思って bambu の崩れた lubang から、とある rumah 内にもぐり込んだ。

【ワンポイント】
Makanan“(食べ物)の語根は動詞のmakan(食べる)です。
この語に接尾辞**-an**がつくことで、動作を表す動詞が名詞に変化し、「食べること」や「食べ物」という意味になります。

接尾辞**-an**の役割は、動詞や形容詞を名詞化することです。
makan(食べる) → makanan(食べ物)
minum(飲む) → minuman(飲み物)


Bau: 匂い、臭い
Manusia: 人間

形容詞も

マレー語の形容詞は、修飾する名詞の後ろに置かれます。

1:

  • 日本語: 赤い花
  • マレー語: bunga merah(”bunga”が名詞で”merah”が形容詞)

2:

  • 日本語: 美しい大きな家
  • マレー語: rumah besar cantik(”rumah”が名詞、”besar”が形容詞、”cantik”が形容詞)

みたいな感じで、日本語の逆で、
英語ともちょっと違います。
下記の文でもそのようにしているので、慣れていきましょう。

形容詞発音記号カタカナ読み日本語の意味
pelik/pe-lik/ペリッ奇妙な
sakit/sa-kit/サキッ痛い
besar/be-sar/ブサール大きい
lapar/la-par/ラパール空腹の
susah/su-sah/スサッ苦しい

 tiba-tiba 気が付いて lihat pelajar はいない。たくさんおった adik-beradik が一ぴきも nampak ぬ。肝心の ibu さえ姿を sembunyi してしまった。その上今までの tempat とは違って terang-terangan に明るい。mata を buka ていられぬくらいだ。はてな何でも keadaan が pelik と、のそのそ merangkak 出して lihat sangat sakit 。吾輩は jerami の上から急に bambu の中へ buang られたのである。
 ようやくの思いで bambu を merangkak 出すと向うに kolam besar がある。吾輩は kolam の前に坐ってどうしたらよかろうと fikir てみた。別にこれという pertimbangan も出ない。しばらくして泣いたら pelajar がまた迎に来てくれるかと fikir 付いた。ニャー、ニャーと試みにやってみたが誰も来ない。そのうち kolam の上を perlahan-lahan と angin が渡って matahari が hampir terbenam する。perut が sangat lapar になってきた。泣きたくても suara が keluar ない。仕方がない、何でもよいから makanan のある tempat まで jalan と決心をして perlahan-lahan と kolam を左に pusing 始めた。どうも sangat susah 。そこを我慢して無理やりに merangkak って行くとようやくの事で何となく bau manusia そうな tempat へ keluar 。ここへ masuk ったら、どうにかなると思って bambu の崩れた lubang から、とある rumah 内にもぐり込んだ。

接続語どん

接続発音記号カタカナ読み日本語の意味
Tambahan pula/tam.ba.han pu.la/タンバハン プラその上
Namun/na.mun/ナムンしかしながら
Sementara itu/se.men.ta.ra i.tu/スメンタラ イトゥその間に
Oleh itu/o.leh i.tu/オレ イトゥしたがって / だから

 tiba-tiba 気が付いて lihat pelajar はいない。たくさんおった adik-beradik が一ぴきも nampak ぬ。肝心の ibu さえ姿を sembunyi してしまった。Tambahan pula, 今までの tempat とは違って terang-terangan に明るい。mata を buka ていられぬくらいだ。Namun, keadaan が pelik と、のそのそ merangkak 出して lihat sangat sakit 。吾輩は jerami の上から急に bambu の中へ buang られたのである。
 ようやくの思いで bambu を merangkak 出すと向うに kolam besar がある。吾輩は kolam の前に坐ってどうしたらよかろうと fikir てみた。別にこれという pertimbangan も出ない。しばらくして泣いたら pelajar がまた迎に来てくれるかと fikir 付いた。ニャー、ニャーと試みにやってみたが誰も来ない。Sementara itu, kolam の上を perlahan-lahan と angin が渡って matahari が hampir terbenam する。perut が sangat lapar になってきた。泣きたくても suara が keluar ない。Oleh itu, 何でもよいから makanan のある tempat まで jalan と決心をして perlahan-lahan と kolam を左に pusing 始めた。どうも sangat susah 。そこを我慢して無理やりに merangkak って行くとようやくの事で何となく bau manusia そうな tempat へ keluar 。ここへ masuk ったら、どうにかなると思って bambu の崩れた lubang から、とある rumah 内にもぐり込んだ。

全文まるまるマレー語

参考までに、全部マレー語に訳してみました。
めんどくさいと思いますので、別に、ここは読まなくてもいいです。

以下の文では、紹介していない単語があったり、文法、語順がマレー語バージョンです。
全部を理解するのは大変だと思いますが、
ここまでで覚えてしまった「日本語みたいな英語」が頭ん中にあるので、
ワリとイメージ出来ちゃうのではないでしょうか?


Tiba-tiba, saya sedar bahawa pelajar tiada. Banyak adik-beradik yang ada tidak seorang pun nampak. Ibu yang penting pun sudah sembunyi. Tambahan pula, tempat ini terang-terangan lebih cerah daripada sebelumnya. Mata saya hampir tidak boleh buka kerana silau. Namun, keadaan agak pelik, dan saya merangkak perlahan-lahan, rasa sangat sakit. Saya dibuang dari atas jerami ke dalam bambu secara tiba-tiba.

Setelah merangkak keluar dari bambu, saya melihat kolam besar di depan saya. Saya duduk di depan kolam dan cuba fikir apa yang perlu dilakukan. Tidak ada pertimbangan yang jelas. Selepas beberapa waktu, saya fikir jika saya menangis, pelajar mungkin akan datang menjemput. Saya cuba memanggil “Nyah, Nyah”, tetapi tiada sesiapa yang datang. Sementara itu, angin perlahan-lahan menyusuri permukaan kolam dan matahari hampir terbenam. Perut saya semakin lapar. Saya mahu menangis tetapi suara saya tidak keluar.

Oleh itu, saya membuat keputusan untuk jalan perlahan-lahan ke tempat yang ada makanan. Saya memusing ke kiri kolam dan mula berjalan. Sungguh susah rasanya. Saya teruskan merangkak dengan paksa dan akhirnya tiba di tempat yang agak bau manusia. Saya masuk melalui lubang yang terpecah di bambu, dan akhirnya masuk ke dalam sebuah rumah.

最後に

みたいな感じで、
他のページも合わせて多読してみて下さい。

【前回のやつ】
【馬鹿でも暗記・マレー語ぶちこみ小説】吾輩は猫である編Part1

【次回のやつ】
【馬鹿でも暗記・マレー語ぶちこみ小説】吾輩は猫である編Part3


【英語バージョン】
【馬鹿でも暗記・英単熟語ぶちこみ小説】吾輩は猫である編Part2

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