2025年10月11日(土)にTBSにて放送された「キングオブコント2025」にて、見事優勝を果たしたロングコートダディ。
ここではそのロングコートダディが、大会のネタ順トップバッターでありながら、最高得点で1回戦を突破した「地底人」のネタを書き起こしてみました。
地底人モグドンのネタ 本文
堂前透(どうまえとおる):少年
兎(うさぎ):モグドン
秋、僕がお庭で遊んでいると、突然地面がモリモリ盛り上がって、中から大きなお友達が出てきたんだ。
少年 | わー、なんか出てきた |


モグドン | やあ、驚かせてゴメンね。僕は地底人のモグドン。 |
少年 | モグドン? |
モグドン | ああ、地底の国からやって来たんだ、よろしくね |
少年 | すごいや、地底人なんて初めて見たよ |
モグドン | いや、地底人はね、立派な地底人の大人になるために 子供のうちに地上に修行に来るんだ |
少年 | じゃあ、モグドンも子供ってこと? |
モグドン | いや、そこまで子供っていうわけじゃないけれど、 年齢は君と同じくらいかな。 君、名前は? |
少年 | 僕の名前はヨウスケ。 |
モグドン | ヨウスケ、良かったら僕とお友達になってくれないか |
少年 | うん、もちろんだよ |
モグドン | やったね、モグハッピー! |

こうして、僕とモグドンは一緒に楽しい毎日をすごしたんだ |

少年 | ねえ、モグドン、修行って一体何をするの? |
モグドン | いや、特別に何かをするって決まりは無いんだけど、 とにかく色んな経験をして、モグハッピーを100個集めることが目標なんだ |
少年 | へえー楽しそう |
モグドン | いや、楽しいだけじゃないよ、修行だからね |
少年 | そうなんだ |

モグドン | モグハッピーを100個集めると、 大きなドリルの乗り物がおむかえに来てくれるんだ |
少年 | えー、ドリルの乗り物?カッコイイなー 先っぽにおっきいドリルが1個ついてんのかなぁ? |
モグドン | いや、1個なわけないでしょ、沢山ついてんじゃないかな |
少年 | そうなんだ |
よーいどん
少年 | やったー、僕の勝ちだ! モグドン遅いよ |
モグドン | いや、合図が分かんなかったからね |

モグドン | ドンで出るのね?ドンで。 よーいどん自体も初めて聞いたから、さすがにそれは分かんないよ |
少年 | あー、モグドンはやっぱ土の中の方が速いのかな? |
モグドン | いや、どっちも速いよ |
少年 | そうなんだ |

モグドン | うぁ、うぁー! |
少年 | 何?どうしたの? |
モグドン | あれ何? |
少年 | あれは、蝶々だよ |
モグドン | あんなの見た事なよ、モグビックリー! |
少年 | えー、モグドン蝶々が苦手なの? |
モグドン | いや、苦手というわけじゃないけど、怖いよー! |
少年 | 蝶々が苦手だなんて、モグドンおっかしー |

モグドン | よーし、今日は何をして遊ぼうかな? |
少年 | 行ってきまーす |

モグドン | あれ?ヨウスケどこに行くの? |
少年 | 学校だよ |
モグドン | 学校? |
少年 | そう、お友達と一緒に、勉強したり遊んだりするところ |
モグドン | へえー、楽しそう、僕も行きたい |
少年 | モグドンはダメだよ |
モグドン | え、なんで?お友達でしょ? |
少年 | お友達だけど、モグドンは学校には行けないよ |
モグドン | どうして僕は学校に行っちゃいけないの? |
少年 | だってモグドンはさぁ、 ほとんどの会話に否定的に入ってくるでしょ |

モグドン | え? |
少年 | 誰かが言った事に対して必ず、「いや」とか「でも」って入ってくるでしょ、ほとんどの会話でそうなってるよ。 学校ってのは沢山お友達がいて、誰かが嫌ば気持ちになっちゃうかもしれないから、否定的に入って来る人は学校に行っちゃいけないんだ |
モグドン | いや、でも、それは |
少年 | ほらほらほら |

少年 | モグドンはね、息をするように否定してるんだよ。 僕は慣れたから大丈夫だけど、初めての人が聞いたらビックリしちゃうよ |
モグドン | …だがぁ、僕そんなに否定してるかなぁ? |
少年 | うん、してるよ |
モグドン | いや、してないよ |
少年 | 今もしたよ |
モグドン | いや、うん? |
少年 | え? |
モグドン | うん? |
少年 | これはね、ママが言ってた事なんだけどね、「自信のなさのあらわれ」なんだって |

少年 | 自身はないけどプライドだけはあるから、そういう風になっちゃうんだってさ |

モグドン | いや…、自身はあるけどね |
少年 | うーん、じゃあなんか環境的な問題かな? 地底という閉鎖的な空間が、地底人全体をそうされるのかもしれない |
モグドン | いやいやいや、ない 地底人は明るい人が多いし、そもそも閉鎖的な空間なんて一度も思った事ないしね。 それはヨウスケ、やかましいよ |

少年 | そっかぁ |
モグドン | じゃあさ、地底人の友達に連絡して聞いてみようか。 なんか間違ったイメージを持たれちゃうのもイヤだからさ |
少年 | そこまでしなくて大丈夫だよ |

モグドン | あ、もしもーし |
もしもーし(野太い電話先の声)
モグドン | ごめん、今大丈夫? |
大丈夫だよ
モグドン | あのさ、地底人ってさ、ざっくり言うとどんな人種かな? |
いや

少年 | すごいね、今の質問の答え「いや」から始まるわけないもんね |
モグドン | あー、なるほどね、なるほど |
少年 | とりあえず僕は学校に行くからさ、帰ってきたら一緒に遊ぼうよ |
モグドン | …今日は天気がいいな、モグハッピー! その帽子似合ってるね、モグハッピー! なんだか全体的に、モグハッピー! |
少年 | なんか、帰ろうとしてない? |
モグドン | そういえば昨日も天気が良かったな、思い出しモグハッピー |
少年 | そんな雑にモグハッピーを集めないでよ |
モグドン | 全ての指がちゃんと曲がるよ。 モグハッピー、モグハッピー、モグハッピー、モグハッピー |
少年 | なにそれ?やめてー、やめてよ |


モグドン | ヨウスケ、おむかえが来たみたいだよぉ |

少年 | どういう気持ちで言ってるの? |
モグドン | お別れは寂しいけど、仕方ないね |
少年 | 本当に帰っちゃうの? |
モグドン | うん、あの、僕はこの地上という世界を否定させてもらうよ。 ていう事で、お世話になりました。 いや、まぁそこまでお世話にもなってないけどね |

モグドン | あ、ドリル1個だったね、やったね |

モグドン | 痛ったっ!いやまあ痛くはないけど。 それじゃあ、モグバイバーイ! |
最後に
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ほとんどの会話に否定的に入ってくるでしょ
You jump into almost every conversation with something negative, don’t you?
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