【すべらない話】小籔千豊の「スノーボード」!書き起こし!

小藪スノーボードtitle画像 お笑いカテゴリー(英語添え)

小籔千豊さんによる「スノーボード」の話。

2011年12月23日の、「すべらない話(クリスマススペシャル)」の第21弾にて放送される。

第10代MVS(Most Valuable Storyteller)を授与されました。

「だんじり」について

「だんじり」とは、日本の祭礼に奉納される山車(だし)を指す西日本特有の呼称です。

主に近畿地方、中国地方、四国地方などの祭礼で登場し、繊細かつ豪快な曳行が特徴。

夜には、美しい提灯に飾られた華麗なだんじりが見られます。

岸和田だんじり祭は、江戸時代中期に始まり、300年以上の歴史と伝統を誇る有名な祭りで、毎年9月と10月に岸和田市で行われます。

「スノーボード」の話 全文

経緯

なんていうか、
そんな感じで声出るん?
みたいな感じ(の話)なんですけど

嫁はんが、
僕と付き合ってた時に、「スノボー」結構好きで
で、よく行くんですけど。

僕も「スノボー」やってたんですが、
こういう仕事してるので、なかなか行けない。

「嫁はんの弟」がもう、
大学時代にそういうスノボーのサークルに入ってて、
フルフェイスかぶって、バーってジャンプしたりするくらい上手で

ひと冬に、めちゃくちゃ行く弟やったんですよ。

で、その弟たちが行く車に、嫁はんが乗っけてもらって、一緒に行ったりとかしてて

僕も休みおうたから、乗っけてもらって。

僕らカップルと、弟含めた男3人。

「5人でそのスキーのところに行く」
というのがあったんですけど。

「弟に私乗っけてもらうけど、あんたも行く?」
みたいな

「ああ、ほなら行こか」
言うて

でも、ちょっとこの世界におるとですね、
こういう一般の方と、旅行に行くってのは、

ちょっとこう…、
僕は、抵抗あるというか。
・・・。

「嫁はんの弟の友達」ってなったら、なんか

「向こうで、いっぱい喋ったりせなあかんのかな?」とか

まあ、言うたら
「おもんない事言ってきたりとかすんのも、いなさなアカンのかな?」
っていうのも…。

やっぱ、嫌じゃないですか。

だいたい、「彼女の友達と会う」のも嫌やのに。

まあでも、嫁はんが「スノボー行きたい」言うてるし、

たまには「嫁はん孝行」というか、
「彼女孝行しよか」いうことで。

行きの車

「ごめんなー、乗っけてもらえます?」
って言うたら、

ほんなら、弟と、弟と同い年の友達おって、
その「先輩」と呼ばれる1人がおったんですよ。

それ、僕と同いなんですけど、
まあ、その同じサークル入ってたみたいで。

「あ、今日すみません。お願いします。」
言うて

「ああ。」

みたいな。

向こうがちょっと・・・。

まあ僕、全然売れない芸人なんですけど。
一応、「俺の姉ちゃんの彼氏は芸人」で、
「ちょっとだけテレビで見たことある」。

みたいな雰囲気になってました。

で、僕は芸人と喋る時は、電源オンにするんですけど、
一般の方と会う時は、電源オフにするんですよ。

そんな別に、わーって喋る事もなく、
ましてや乗っけて貰ってるから、そーっとおる感じなんですけど。

ほんで、嫁はんと僕が1番後ろに乗って、
で、嫁はんとコソコソ喋ったり、喋らへんかったり。

ほんだら、弟が運転して、先輩が助手席なんですけど、

その先輩っていうのが、
どうやらリーダーっぽいんですけど、
「芸人が同じ車に乗ってる」っていう事で、
最初、もの凄い「様子見」なんですよ

普段はもう、ワーワー言うてるんでしょうけど。

たまに、
30分に1回くらい

「でも、小籔さんってあれ、吉本ってホンマにギャラ安いって、ホンマなんですか?」

みたいな

「あ、そうですね。
僕ら全然売れてないから、本当に安いですね。
よその事務所どうか、ちょっと僕は知らないですけど。」

「へぇー。」

ほんで、またちゃう話になって…。

でまあ、先輩が

「誰に会うた事あります?テレビ出てる人。」

「あ、まあ、こんな人とか会うた事ありますけど。」

「この人は?」

「いや、会うた事ないですね。」

「へぇー。」

とか…、

(向こうとしては)
「芸人やから、結構喋ってくるんかな?」
って言う感じでパンッパンッて、ジャブくるんですけど、

僕が全然、電源オンにできひんから、
こう、スッスッぐらい避けて、受け答えだけして

「あなたと別に、そんな面白い話のディスカッションをする気はないです、」って

万金で喋りにいって、滑っても嫌やし。

「もう嫌や!」って、僕はもう閉ざしてたんです。

30分に1回くらいくるけども、
ほんで、まあ、来ぇへんようになった。

そしたら、僕が電源オフにしてるし、

「芸人にも、ちょっと勝てるんちゃうか?」
って、思ってるようなタイプやったのもあって。

車が、そのスキー場に近付くにつれて、だんだん声が大きなってきて、

なんて言うかこう、回しだすというか、
その車の中を、こう、回しだすんですよ。

弟いじってみたり、後ろに座ってるツレを指してみたり、なんか「面白い話」みたいなんしだして、

んで、こう、後ろのツレに喋ってると見せかけて、
僕の方チラっと見てみたりとか。

いやいや、「そんなん全然おもんない
とか思いながら、

そこで、僕が面白い話をすることもなく。
僕はもう電源切ってたんです。

ほんならもう、向こうが、
まあ助手席乗ってますけど、もうほんま

だんじりで踊ってるぐらい、こう!

「よっしゃ、芸人黙らせた!」

「この車で支配してるのは、芸人ではない!俺だ!」

みたいな感じに見えて。

もう、こないしてるわけですよ。(腕をブルンブルン)

助手席ですから、こうですけど(本当はこじんまり)

もう、トークは、こないなってるわけです。
(腕をブルンブルン)

めっちゃ大きい声で。
夜中の3時ぐらいなんですけど、ずっとこのままで。

もう、「我、覇者なり!
みたいな感じでこう、喋ってるわけですね。

で、僕はまあちょっと、ウトウトとした訳です。

で、パッと起きたら着いてて。

スキー場

「ほんなら行きましょか!」
って言われて

僕は、おとなしい感じで
「じゃあ、お願いします。」って言って

バーって行ってたら、

僕と嫁はんで、リフト券をどうするか?と、

「日券、半日券といろいろあるんですけど、どうする?」

勿論、「1日券」ってのはあるんですけど、8000円

「1日滑るのかどうか分からへん、行程が。だから、どうする?」
って言ってたら

勿論、1日券っしょ!

みたいな事を、
その「だんじり野郎」が言うてくるわけですね。

ああもう、「こっちで喋ってるだけやん」って。

まあ上手やし、その3人は。

ほんならまあ、
「俺らもそうしようか。」って思ったんです。

ほんなら、僕らより先乗って、ワーって上まで行って、
向こう3人、ワーって乗って来るんですよ。

僕らは下手くそですから、
「下シャーっと滑って終わり」なんですけど。

そこは、
「ジャンプ台」があるようなスノーボードの所で、
で、僕らもバーって下行ったら、ジャンプする所に人だかりがあって、

で、僕らは下から見てたんですよ。

ジャンプ台

ほんなら、弟がバッて来て。
「あ、次、弟の番や!」って思ったら、

フルフェイスをバッ!ってかぶって、シャーって滑ってくるんですよ。

ジャンプ台下で見てるから、一瞬、弟消えるんですよ。

ガーっと一瞬消えて、パッ!

で、クルクルクルクルー、ズドーン!いって

「おお、凄いな!」
嫁はんも「上手やなぁ」言うて

で次、その弟の友達の子ですね。
バーって行って

「あ、あの子や」

バーって行って、一瞬消えて、
「ほー、めっちゃかっこええな!凄いやん!」

で、次。言うてた「だんじり」。
「だんじり野郎」の番です。

「まあでも、上手なんやろな。」
って思って見てたら、

バーって来て、一瞬消えたんですよ…、

パッ!て出てきたら
「気をつけ」して、空向いてたんですよ

なんですか?こう、平らに
体が、真っ直ぐ上向いた状態なんです!

「なんや!?」って思ったら、
そのままドーン!落ちて、

ズサズサー!いって。

そのまま、動かへんようになったんですよ。

どうやら、腰骨やっちゃったんですよ。

ほんで
「行きしな、あんなに『だんじり』ではしゃいでたのに、もう今、動かないんやこの人…。」

って思ったら、笑えて。

その時は、「腰骨やった」と思わないですから、
笑って「なんやねん、あれ?」っつって、

嫁はんも「半笑い」なんですけど、

弟たちが、ガー!って走って行ったんですよ。
ほんならもう、「ズサー」ってなったまま

その「だんじり野郎」、そのままなんですよ。

遠くで見てても、全然立ち上がらへんし、
もう、「気をつけ」で落ちたまま。

僕は「半にやけ」。

「これ、でもどうなるんや?」
って見てたら、

ワーワーワーワー!いって、
その、ジェットスキーみたいなの来て、

もう、「だんじり野郎」乗っけて、
そのままバー!って行ったんですけど。

え…。
ちょ、これ、リフト券、1日券?

「勿論、1日券っしょ!」

って言ってたから。

「よう言うたな!?」
思ってね。

「これ1本8000円!?めっちゃ、おもろいやん!なんやアレ!?」
って思って、笑けとったんですけど。

そんなら、弟たちが
「病院まで送って行くわ」って言って。

「じゃあ、俺らも帰ろか?」

「いやいや、ええ。滑っとって。また戻ってくるから。」

「ええの?」
言うて

「いや、ホンマええわ。先輩だけ、ちょっと病院つれてくから。」

で、行ったんですね。で、僕の嫁はんが・・。

僕はまあ、笑いながらですけど

嫁はんも
「もうあんた、笑いなや!」
って言いながら、笑ってたんですけど

でも、心配やなと。一応、やっぱりね!

「コレどうなるんやろ?帰ってきたら、すぐ帰る事になるんかな?」

「ほんなら、今のうちに滑っとこか」思って

ワーって滑ってたら、弟たちが来たんですよ。

「おお、そんなら帰ろか」って言うたら

「いや。ええ、ええ、滑る」っつって

「え?なんで?え、先輩は?」

「いや、車で寝てる。

なんか、腰が、ねんざか打撲か骨折か、
なんかその、忘れましたけど。
結構その、立たれへんぐらいだったと。

でまあ、
「病院行ったら治るけど」みたいな

「え?それやったらもう、早く帰ったった方がええんちゃう?」
って、さすがに僕も言うたんですけど。

「いやいやいや、もうみんな来たし、先輩もいいって言うからええねん!」って

「ええの!?」

「まあこんなもんや、俺らは」って言うんで

「あ、そうなん?」って

で、バー滑って…。

車の中

ほんで僕「滑ってたら暑なってきたから、1枚脱ぐわ!」

「車帰って、1枚置きにいくわ。」
って、嫁はんと行って、

ほなら、「だんじり野郎」がおるんですよね。
車の中に。

まあ、言っちゃえば「笑ろたらあかん!」

絶対、笑ろたらダメじゃないですか。ここは。

まあ、その。
別に、悪い人じゃないんで。

僕も心配する気持ちは、5%くらいはやっぱあるから。

でも、やっぱり「僕は笑ったらあかん!」と。
嫁はんも「笑いなや?」言ってきて。

「それはそうや!俺は絶対笑わへん!」って

で、僕その、「寝てる」って言ってたから、

寝てたらアカンし、後ろをカチャって開けて、
バンボックスなんですけど、
こうギギギギって入ったんです。

ほんなら、マンガみたいなの読んではったんですよ。

多分、弟たちが暇やろということで。
こんだけの(沢山の)雑誌を置いてあって。

こう、読んではったんですよ。

ガチャって入ってったら「ん?」ってなったから

僕が「大丈夫ですか?」
って言うたら、

ほんま、そーっとした声だったんですけど、

「おぉ…」
って言ったんですよ。

もう1度「大丈夫ですか?」て言ったら、

「おぉ…」
って。

・・・。

もう、オカリナをそーっと吹いた時みたいな「ほぉ…」っていう、
音みたいな声が。

助手席から「ほぉ…」って聞こえてきたんです。

もう、めっちゃ笑いそうになって。

そんな声、出るもん!?
「そーっと過ぎるやろ!」っていう。

回想

それから、走馬灯のように振り返ったら、

行きすがらの車で「だんじり」をやって。

「我はもう、相当な支配者なり!」
という感じで。

弟はいてる、ツレもいてる、おもろい話して僕の顔見る。

ってやってた事とか、

「もちろん1日券っしょ!!」

とか、

出てきた時にもう、
「空向いてた」とか。

思い出すと、あんなに勢いあったのに、

「大丈夫ですか?」言うたら。

「おぉ…」って。

「おぉ…」って、そ〜っとオカリナ吹くな!

って思って、めっちゃ笑いそうになりましたよ。

最後に

英語学習

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オカリナをそーっと吹いた時みたいな「ほぉ…」

I blew the ocarina softly, like the sound ‘hoo…’

blew 吹いた

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